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子宮頸癌に対する円錐切除術

この手術の目的は病変部を含めて子宮頸部を円錐状に切除することにより、診断を確定することと同時に、どの程度の治療が必要であるのかを明らかにすることにあります。子宮頸部レーザー円錐切除術後の病理検査の結果、病変の取り残しがなければ追加の治療は通常は不要です。ただし、術後も外来で経過をみる必要はあります。手術検体の病理診断によっては追加治療が必要となることもあります。


【方 法】

子宮頸部をレーザーメスもしくは超音波メスにより円錐状に切除します。レーザーメスや超音波メスは普通のメスを使用するより、出血が少ないという特長があります。頸部を円錐状に切除したのち、出血と病巣の取り残しを防ぐという意味で切開部分に熱変性を加えます。手術時間は約30分ですが、麻酔をかけ始めてから麻酔が覚めるまでの時間を考慮にいれると手術室の滞在時間としては2時間程度です。

子宮


【副作用】

  1. 出血
    レーザーメスによる切開は出血が少ないという特長がありますが、全く出血しないというわけではありません。手術終了時には切開部に「かさぶた」が形成されて止血された状態となっています。このかさぶたがはがれるのは術後約 7-14日ですので、退院直後よりはむしろ、退院後しばらくしてから出血することがありますが、ナプキンに少量付着する程度であれば問題ありません。切開部の傷が治癒するのには4-7週間かかりますので、その間はスポーツやセックスを避けていただいています。また、便秘も出血の原因となりますので、便通のコントロールも必要です。これまで当院においては円錐切除の手術中に輸血が必要となった症例や出血が多くなり子宮摘出を余儀なくされた方が僅かにいます。

  2. 頸管狭窄・頸管閉鎖
    子宮頸管部の傷が治る過程において頸管が狭くなる場合があります。いままで月経痛がなかった人も稀に月経痛を感じるようになる場合があります。ごく稀に頸管閉鎖を起こす場合があり(1%)、再開通術が必要となる場合があります。
    手術翌日に腹部違和感、軽度腹痛を感じることがありますが、時間とともに軽快します。術後しばらくおりものが続きますが通常は心配いりません。

  3. 切迫早産・早産
    この手術の目的は子宮を温存し、将来の妊娠・出産の可能性を残すことのできる手術です。当院のデータではこの手術を受け、その後に妊娠した場合の早産のリスクは20%ですが、手術をうけていない場合は9%となっており、手術をうけた場合には若干そのリスクが高くなることがわかっています。尚、妊娠中に本手術をうけた場合、早産のリスクは本手術を施行していない場合と比べ、その危険度が増すということはありません。


【入院期間と入院生活のスケジュールについて】

原則として、手術前日の朝10時頃に入院していただきます。入院していただくと、病棟看護師による入院一般のオリエンテーションが行われます。さらに麻酔科医師の回診を受けていただきます。ただし、婦人科医が麻酔も担当する場合があり、その場合は麻酔科医師の回診はありません。婦人科担当医師からは時間を決めて手術の説明があります。この手術の説明に際しては、ご本人はもちろんのこと、ご家族の方も同席していただいております。また、手術に関する同意書をはじめとする書類に署名をご本人にお願いしています。手術当日はご家族に来院していただき、手術中は病院内に待機していただきます。手術終了後、担当医師よりご家族に手術経過の説明を行います。手術翌日は安静のため入院していただき、問題なければ術後翌日の午前中に退院となります。したがって入院期間は原則2泊3日ですが、手術前日が祝祭日の場合にはその分だけ入院期間が長くなります。