卵管鏡手術について

卵管不妊は原因の頻度が高いにもかかわらず、治療することは構造の特殊性から困難と考えられてきました。しかし、近年は卵管通過障害に対して、新たに卵管鏡下卵管形成術(falloposcopic tuboplasty: FT)が開発され、高い治療効果を上げています。FT法は健康保険の適用がなされている治療です。

卵管機能と不妊

卵管は妊娠成立にかかわる重要な機能を有しており、その病態は不妊につながります。卵管内腔面の癒着などの卵管通過障害に対する治療法として、FT法が開発されました。技術の修得が必要なため、どこの施設でも行われている治療法ではありませんが、治療効果は極めて高い方法です。
この治療法に用いられるFTカテーテルシステムと呼ばれる機器の基本的構造は、円筒状の伸長性バルーンカテーテルとその内側に挿入する外径0.6mmのフレキシブルな卵管鏡(falloposcope)から構成され、卵管内の観察と卵管通過障害の治療を同時に行うことができる方法です(図1)。侵襲性の低い方法で、静脈麻酔の下に安全に操作することができます。

FTカテーテルによる卵管閉鎖に対する治療原理
図1:FTカテーテルによる卵管閉鎖に対する治療原理

卵管不妊の新たな治療指針

卵管因子が発見された際に体外受精が広く普及しましたが、卵管不妊に対する新たな技術開発によって、図2に示すように新たな卵管不妊の治療指針が示されるようになりました。これらの治療選択は個々に条件や事情が異なるため、フレキシブルに対応しています。担当医にご相談下さい。

卵管不妊の新たな治療指針
担当医:末岡 浩