研究

国内留学

古谷正敬(平成9年卒)

京都大学再生医科学研究所(再生研)

私は吉村泰典教授の御紹介により京都大学再生医科学研究所(再生研)に留学し研究をすることになりました。当時再生研は国内で唯一霊長類(サル)ES細胞樹立に成功した実績のある研究室で、日本におけるヒトES細胞樹立機関としてヒトES細胞樹立プロジェクトが開始したところでした。基礎研究の経験が全くない私でしたが、樹立プロジェクトの中心的存在であり霊長類ES細胞樹立に関してはゴッドハンドをもつといわれる先生に丁寧な御指導をいただき、霊長類ES細胞樹立技術を習得する事ができました。研究生活には困難もありましたが美しく移り変わる京都の四季を堪能しながら再生研で過ごした2年半は非常に有意義で楽しい時間でした。その様な恵まれた環境のおかげで2年半という短期間で今まで困難とされてきた霊長類ES細胞に対する遺伝子導入技術の確立に成功し、学位論文をまとめることができました。慶應大学という世界に留まらず、京大の基礎や臨床の先生方と知り合い、研究についてディスカッションをかわしたり、飲みに行ったりと交流をもてた事は現在も私の人生の貴重な財産となっています。

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