学会受賞

2025(令和7)年

2025.08.08

前田実咲君と深澤優希君(107期)が第49回日本女性栄養・代謝学会で大会特別賞を受賞

2025年8月に愛媛県松山市で開催された第49回日本女性栄養・代謝学会で前田実咲君と深澤優希君が大会特別賞を受賞しました。
前田君は「大学生における男女の妊娠出産に対する意識の違いに関する検討」、深澤君は「DOHaDを学んだ栄養学科学生と学んでいない一般学生の妊娠出産に関する意識の違い」を発表しました。本演題は私が大学生を対象に行っている「Developmental Origins of Health and Disease (DOHaD)やプレコンセプションケアを含めた妊娠出産に関する講義」を聴講した学生から取得したアンケート調査結果をまとめたものとなります。

2人は私の自主学習の学生で現在は4年生です。一緒に「どどメシプロジェクト」というインスタグラムでDOHaDやプレコンセプションケアを知ってもらう活動を行っています。2人の発表は学生ならではの視点で考察された我々には新鮮なものになっていました。初めての学会発表で非常に緊張していましたが、しっかりと発表し多くの先生からお褒めの言葉をいただきました!この経験を糧に一緒に活動を継続していきたいと思っていますので、ぜひ見守っていてください。

前田実咲君と深澤優希君(107期)が第49回日本女性栄養・代謝学会で大会特別賞を受賞
(86期 春日 義史 記)

2025.05.17

吉浜智子君(88期)が第5回日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHOBOC)学術総会にて優秀演題賞を受賞

2025年5月17日・18日に昭和医科大学上條記念館にて開催された第5回日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHOBOC)学術総会において、教室の吉浜智子君(88期)が優秀演題賞を受賞した。

受賞演題は「HBOCの進行卵巣癌症例における家系員への遺伝カウンセリング実施に関わる因子の検討」である。同君は、当院におけるHBOCの進行卵巣癌患者30例を後方視的に検討し、子どもがいない症例では家系員への遺伝カウンセリングにつなぐことが困難である可能性を示した。一方で、子どもや同胞がいなくても、継続的に遺伝カウンセリングを行う中で未発症の叔母のリスク評価につなげることができた症例を提示し、家族構成に関わらず継続的にフォローを続けていくことの重要性について発表した。
コンパニオン診断薬の登場以降、進行卵巣癌患者がHBOCと診断される機会は増加しているが、クライエント本人のみならずリスクを有する未発症の家系員の遺伝カウンセリングにつなげることが望まれる。一方でこのような観点から解析を行った発表は少なく、今回の受賞につながったと思われる。

同君は婦人科腫瘍の診療に従事する一方で、HBOCセンターにて遺伝カウンセリングも担当しており、その経験が今回の発表につながった。今後も婦人科腫瘍と遺伝性腫瘍の両方の領域での、さらなる活躍を期待する。

吉浜智子君(88期)が第5回日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHOBOC)学術総会にて優秀演題賞を受賞
(産婦人科学教室(婦人科)教授 山上 亘 79期)

2025.04.07

木須伊織君(83期)が第37回日本内視鏡外科学会総会にて優秀演題賞を受賞

木須伊織君(83期)の発表演題が、2024年12月に開催された第37回日本内視鏡外科学会総会において、優秀演題として選出されました。

本賞は多数の演題の中から、特に臨床的・学術的に優れた発表に対して贈られるものであり、今回の受賞演題は「当院におけるMayer-Rokitansky-Küster-Hauser(MRKH)症候群に対する腹腔鏡補助下造腟術とその管理について」です。

MRKH症候群(ロキタンスキー症候群)は先天的に子宮や腟を欠損する稀な先天性疾患であり、女性にとっては思春期以降の性機能を含めたQOLに大きく影響することから、治療においては手術の技術のみならず、術後の継続的な管理も極めて重要です。本演題では、腹膜を利用して腟を形成するDavydov変法を基に、改良を加えた新しい腹腔鏡補助下造腟術の術式を確立するとともに、術後の腟短縮を防ぐための工夫、ならびにプロテーゼやダイレーターを用いたセルフケア指導など、長期的な予後を見据えた管理について報告され、高く評価されました。

木須君は女性生殖器の形態異常を有する患者の診察および手術に精力的に取り組んでいます。これまでにロキタンスキー症候群の患者を100名以上診察し、約40名に観血的造腟術を施行してきた経験を有し、慶應義塾大学病院は現在、国内有数の造腟術施行数を誇る施設として広く知られ、全国から多くの患者様をご紹介いただいております。また、当院では性分化疾患(DSD)センターを設置しており、木須君は婦人科の立場から、小児科・泌尿器科・小児外科・形成外科など他診療科と連携しながら、DSD患者に対する診療やサポート体制の整備にも多くの貢献を果たしています。

今回の受賞は、これまでの診療実績と技術の研鑽に基づいた成果であり、生殖器再建外科および女性のQOL向上に大きく寄与するものです。木須君のさらなる活躍と、子宮移植や子宮再生研究を含む次世代の生殖医療の展開に、引き続き大きな期待が寄せられます。

(79期 山上 亘 記)

2025.02.22

杉山紗耶君(101期)が第408回東京産科婦人科学会例会にて若手奨励賞を受賞

2025年2月22日にJA共済ビルにて開催された第412回東京産科婦人科学会例会において、教室の杉山紗耶君(101期)が若手奨励賞を受賞した。

同君の演題は「卵巣性索腫瘍類似子宮腫瘍(Uterine tumors resembling ovarian sex cord tumors; UTROSCT) 2症例の検討」である。

子宮体部間葉系腫瘍において非常に稀な疾患である卵巣性索腫瘍類似子宮腫瘍(Uterine tumors resembling ovarian sex cord tumors; UTROSCT)について、診断・治療について発表を行った。
UTROSCTは多くは良性な臨床経過を辿るが、再発する可能性もある子宮間葉由来の低悪性度腫瘍と位置づけられており、非常に稀であるためその診断プロセス・治療に関して統一した見解が得られていない。
少数例ながら自施設での経験を踏まえ、診断、治療に関する文献的考察を行い、今後のUTROSCTの診療の方向性を明確に示した点が評価され、今回の受賞に繋がったと考えられる。

同君は、産婦人科専攻医1年目であり、日々多忙な臨床業務に従事しながら準備を重ね、発表に至った。今回の経験を契機に、今後も更なる研鑽を積み、同君の更なる飛躍を期待したい。

杉山紗耶君(101期)が第408回東京産科婦人科学会例会にて若手奨励賞を受賞

(85期 辻 浩介 記)


2025.02.15

金澤紀徳君(99期)第8回日本子宮鏡研究会学術講演会で若手奨励賞を受賞

2025年2月15日から16日に一橋講堂(東京都)で開催された第8回日本子宮鏡研究会学術講演会において、演題「当院で異型ポリープ状腺筋腫に対し子宮鏡下手術により子宮温存可能であった28例の検討」で産婦人科学教室金澤紀徳君(99期)が若手奨励賞を受賞しました。

異型ポリープ状腺筋腫(APAM)は比較的若年に認められる良性腫瘍でありながら、子宮体癌や子宮内膜異型増殖症の合併を認めることがあり、標準治療が確立しておらず、子宮温存の是非は議論があるところです。そのため、しばしば子宮摘出も選択され、妊孕性の喪失が臨床上の課題となってきました。

今回同君は、APAMにおいて子宮鏡下手術に高用量黄体ホルモン療法を併用することによる良好な病変消失率や妊娠率を明らかにし、妊孕性温存療法の有用性を示したその成果が高く評価され、今回の受賞となりました。

この経験を糧にさらなる研鑽を積み、益々の活躍を期待したいと思います。

金澤紀徳君(99期)第8回日本子宮鏡研究会学術講演会で若手奨励賞を受賞

(88期 坂井 健 良記)





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