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2024(令和6)年

2024.02.24

落合大輔君(99期)が第408回東京産科婦人科学会例会にて若手奨励賞を受賞

2024年2月24日にJA共済ビルにて開催された第408回東京産科婦人科学会例会において、教室の落合大輔君(99期)が若手奨励賞を受賞しました。同君の演題は「原発性卵巣癌が疑われたが審査腹腔鏡により転移性卵巣癌と診断された2例」です。

腹膜播種を伴う卵巣腫瘍はときに転移性卵巣癌であることがあります。画像診断や血液学的所見だけではその診断は困難であることがあり、審査腹腔鏡を行うことにより虫垂癌、乳癌の転移性卵巣癌であることが判明した2症例を詳細に発表しました。

腹膜播種を伴う卵巣悪性腫瘍において、以前は腹水細胞診のみの診断で薬物療法を行うことが多かったですが、近年は正確な診断をつける、HRD検査を含むゲノム検査を行う、ために薬物療法の前に組織採取を行うことが重要になってきています。報告した2症例においては画像診断で原発巣の同定が困難であり、審査腹腔鏡により転移性卵巣癌の診断が可能となったため、不必要な開腹手術を避けることができ、また早期の治療開始が可能となりました。審査腹腔鏡はこのように、ゲノム検査を行う以外にも、転移性卵巣癌の正確な診断と適切な治療方針の決定のために有用であることを報告しました。症例からよく学び、質疑応答においても自分の考えを聴衆に伝えられたことが受賞につながったと思います。

同君は専攻医3年目で、日々婦人科腫瘍の勉強をしています。これからも1例1例を大切に、さらなる研鑽を積んでいってほしいと思います。

落合大輔君(99期)が第408回東京産科婦人科学会例会にて若手奨励賞を受賞
(83期 千代田 達幸 記)




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